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活動報告

第7回ETJP全体ミーティングおよび第3回ETJP総会報告

  • 日時:2005/09/29(Thu) 10:30〜11:45
  • 場所:株式会社日本レジストリサービス 会議室

ENUMトライアルジャパン(会長 後藤滋樹・早稲田大学理工学部情報学科教授、以下「ETJP」)では9月29日、株式会社日本レジストリサービスにおいて第7回ETJP全体ミーティングを開催しました。今回は23会員から43名、23組織の参加があり、会員からの情報提供に続き、副会長が今後のETJPの活動に関する提案を行いました。

▼ 第1部「会員からの情報提供」

会員からは、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の藤原氏によるENUM最新動向、JPRS米谷氏による海外(北米)のトライアル状況、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)の根津氏による各国のENUM取り組み状況が紹介され、ETJP副会長の石田氏からはVoIP/SIP相互接続検証タスクフォースとの連携に関する報告が行われました。

藤原氏からの報告は、昨年から今年までの約一年間の最新動向をまとめたものです。2004年4月にENUMプロトコルがRFC化されたあと、使い方や実装に関する提案が増えてきたこと、電話網の経路制御にENUMを用いる話などキャリアENUM関連の議論が活発になっていること(キャリアENUMとは、日本ではオペレータENUMと言っていたものと同等の概念です)、電話番号のポータビリティにENUMを利用すること、新しいENUMサービスの提案などが紹介されました。

続いて米谷氏からは、海外でのENUMトライアル状況として、北米における取り組みが紹介されました。この取り組みの特徴的なところは、業界と米国商務省後押しのもと、2004年9月に設立されたCC1 ENUM LLC(Country Code 1 ENUM Limited Liability Company)を中心として、米国、カナダ、カリブ海諸国といった異なる電話番号体系を持つ19の国で、国コード“+1”のエリアのENUMインフラを構築しようとしている部分にあります。その実現のために3桁の地域コード毎で、Tier1を2階層にするなど、様々な工夫を行っています。

根津氏からは、各国のENUMの取り組み状況として、E164.arpaの委任状況や、ヨーロッパ諸国やアジア諸国での取り組みが紹介されました。ENUM先進国であるオーストリアの事例を始め、英国やスイス、ポーランド、中国、シンガポール、北米のVPF(Voice Peering Fabric)の取り組み状況が詳しく紹介されています。全体として、商用化を視野に入れてENUMトライアル活動を行っているところが多いこと、国を挙げてENUMトライアルを行っている場合は公衆電話網とIP網の連携を考慮していること、独自に進めている場合はIPネットワーク上の電話というアプリケーションの相互接続手段として使われていることが多いようです。

石田氏からは、ETJPとして参画しているVoIP/SIP相互接続検証タスクフォースとの連携に関する報告が行われました。このなかでは、検証モデルの説明や、これまでのVoIP/SIP相互接続検証タスクフォースが行ってきた検証試験実績などが示されています。今後は、グローバルな展開やIPv6への適用などと共に、真のVoIP間の相互接続ならびに公衆電話網との透過的な接続のためにもENUMが必須であり、ETJPは、ENUMという切り口で、VoIP/SIP相互接続検証タスクフォースとより密な連携をしていく必要があることが説明されました。

▼ 第2部「事務局からのご提案とディスカッション」

第2部では、堀田副会長よりETJPの活動継続についての提案とディスカッションが行われました。

ETJPは、ENUMの技術課題をトライアルするための時限組織で、2005年9月末日を期限として活動してきました。しかし、8月10日に総務省より「IP時代における電気通信番号の在り方に関する研究会第一次報告書」が発表され、日本国内のENUMトライアルを推進するために総務省がRIPE NCCに対してトライアル用のe.164番号の割当申請手続を行い承認を得ることが記されたことや、アジア太平洋地域でENUMの技術実験を行うグループであるAPEET(Asia Pacific ENUM Engineering Team)などによる国際的な相互接続イベントが数多開催される予定があるなど、周辺状況が変化してきています。

こうした動きを受け、今後、ENUM技術の動向調査・実験・関係者間の継続的情報交換がさらに重要になると考えられることから本会の設置期間を1年間延長し、2006年9月末日にしてはどうかという提案が行われました。

これに対し、会員から「本会の設置期間は1年間ではなく、2年間にしてはどうか」との提案が出されました。実験の長期化などのケースも考えられることから、結果、本会を2年間に延長することが出席会員により合意され、これを正式に全体ミーティング終了後の総会に諮ることになりました。

▼ 第3回ETJP総会報告

第7回ETJP全体ミーティング第2部終了後定数の確認が行われ、会員数46のうち、書面表決11会員を含む34会員の出席を得て第3回ETJP総会が開催されました。

総会では第1号議案として「ETJP設置期間延長承認の件」が諮られ、ETJPの設置期間を2年間延長し2007年9月末日までとする議案は承認されました。

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